- したじ
- したじ【下地】(1)物事が成立する土台となっているもの。 物事の基礎。
「~があるから上達も早い」「~ができていたとみえてすぐ酔いつぶれた」「其間に勉強して他(ホカ)の方面へ出る~を作らう/破戒(藤村)」
(2)加工・仕上げなどをする土台。 特に, 壁下地・塗り下地。(3)生まれつきもっているもの。 資質。 天性。「賢き~無くして, 俄に菩薩になり難かるべし/沙石 3」
(4)〔吸い物の土台の意〕醤油。 また, 醤油を主にしただし汁やつけ汁。「割り~」
(5)ずっと前。 もともと。 以前から。 副詞的にも用いる。「先づ~のが済みましてからの事/浮世草子・置土産 4」「今の分(ワケ)ある様子では~から懇(ネンゴロ)で/浮世草子・禁短気」
(6)一人前になる前の, 教育・見習い期間中の者。「野郎の~/浮世草子・禁短気」「番頭~/黄表紙・通風伊勢物語」
(7)中世, 公領や荘園で所当・年貢の収益を生みだす土地そのもの。 これらの収益を上分(ジヨウブン)といったのに対する。 田畑・山林・塩浜など。~はすきなり御意(ギヨイ)はよしもともと自分が好きであるところへもってきて, 他人から好意をもって勧められることにいう。「お~, この上はともかくもと, 娘と手をとり/浮世草子・御前義経記」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.